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芸科生の活動

14. 『始発電車』
14年度生 音楽学系列 村山肇

(1) 表現したかったこと

 この作品で、私は「始発電車」について表現しようとした。私にとって電車は、ふと我に返れるところでもある。ある日、始発電車に乗る機会があり、電車のシートに座ってあたりを見回してみた。すると、これから会社に向かう人、遊んで帰って来た人、深夜働いてぐったりしている人など、普通の時間走っている電車の乗客とは違う人たちが同じ空間にいることに気付き、同時にその雰囲気に飲み込まれそうになってしまった。そのような体験を音響で表現したいと思った。

(2) それをどのように音響に置き換えようとしたか

 中間発表では、電車に乗るまでの音響しか発表ができず、表現したいことを口頭で伝えた。しかし明確な表現方法がまだ掴めずにいた。その中で、「純粋にそこに乗っている乗客が何をしてきたのか、その活動内容を音で表してみるのはどうだろうか」という意見があり、仕事に向かう人が新聞紙をめくっている音を使用し、その後にオフィスの音などを足していった。また電車で声を大きくして寝ている人としていびきの音を使用し、その後にカラオケの音、飲み会で騒ぐ音、工事現場の音などを重ねた。そしてそれらの音響が徐々に混ざってゆく。その中で「自分参加があったほうが良い」という意見を参考に、始発電車の異様な雰囲気に飲み込まれそうになる様を乗客の音に掃除機の音を足して吸い込まれる様を表現し、それにもがく自分の様子も実際の声で表現した。そして電車が止まると共に吸い込まれる音も止まってゆくことによって、乗客が全て同じ空間にいることを表現した。中間発表があったことが自分の音響製作にとって、とても大きかった。

(3) 完成音響を聞いての自己評価

 音響で表現することは、想像以上に困難なものであった。本当は、説明がなくても分かる作品にしたかったが実現出来なかった。また時間が足りないということもあったため、それぞれのトラックの音量や、イコライザーなども理想通り完成せず、もう少し前もって準備をしていればと後悔している。しかし、普通の時間の電車とは違う始発電車の雰囲気というものは伝えられたのではないかと思っている。

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