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芸科生の活動

02. 『「かわいい」を大量生産する工場』
15年度生 音楽学系列 相原梨乃

(1) 何を表現しようとしたのか

 テーマを考える上で、最も身近なものとしてSNSを思い浮かべた。その中でも写真は私にとって重要な情報源であり、目に入りやすいものである。しかし現代の写真は、基本的に加工が施してあったり、もはや別人のように可愛くなったプリクラを投稿したりと、ネット上には様々な偽りの写真であふれている。このように加工された顔は個性も減り、みんな同じように可愛くなっている。写真の加工やプリクラを否定するわけではないが、今回制作した音響では、プリクラを工場に見立てて、この世に多くの可愛い顔を創り出している様子を表現した。さらに「量産型女子」という言葉もある現代において、プリクラはまさにその現場なのではないかと考え、大量生産にあふれている様子を少し皮肉も交えて表現しようとした。

(2) それをどのように音響で表そうとしたか

 基本的にプリクラは楽しむものであり、また一時の現実逃避や自らの理想に近づけるものでもある。冒頭ではそのような楽しい要素を音で表し、BGMや笑い声、「可愛い〜」という女の子たちの声を主に聞かせている。しかしその中でも、小さく工場のような機械的な音を常に鳴らしている。別の人間に変身するという意味も込めて、変身音のようなものもいれた。しかし徐々に機械的な音を強くしていき、後半は比較的プリクラという工場内の音を聞いているような無機質な音、人間の声も音程を低くして作業をしているような雰囲気を出した。中間発表までは、終始機械音が強かったため、プリクラと工場の関連性が見えにくかった。そのために最初から最後まで「プリクラ」と「工場」を関連させられるように工夫した。次第にテンポも上がり、音が溢れかえって最後には、現実に引き戻すように「これはお金で買った一時の美しさである」という意味を込めて入れました。

(3) 完成音響の客観的自己評価

 自分自身が考えていることを音だけで伝えるには、もう少し工夫があった方がよかった。工場の音が聞こえていても、必ずしもプリクラや量産といった言葉に関連付けられるとは限らないため、「みんな同じ」「みんな可愛い」などという要素なども表現できたらよかった。音自体も、既存の音源だけに頼るのではなく、最も伝えたい事柄を表現できる音を追求できたらよかった。音量の調整も中間発表以降気にしながら行ったが、なかなかバランスが取れず最後時間がなくなってしまったため、細かい音量の工夫まで至らなかった。

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