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芸科生の活動

芸科生の留学記──ドイツ編2008

第3回 「しゃべるゴミ箱」 芸術学科芸術メディア系列3年 YOさん

 こんにちは。今回はハンブルクの街中でよく見かけるものを紹介します。ハンブルクでは街のいたるところに赤いボックスが設置してあります。私は最初ポストかなと思ったのですが、実はゴミ箱だったんです。交差点やバス停に置かれたひときわ目立つこの赤いごみ箱。よく見ると吹き出しがついていて、ゴミ箱がなにかしゃべっているように見えます。ユーモアたっぷりのゴミ箱についてお伝えします。

 この赤いごみ箱は“Papierkorb”といって紙くずを捨てるために置かれています。ハンブルクには約8600個設置されており、毎年5000トンのごみが捨てられます。それを空にする回数は1週間に30000回にも及ぶそうです。こうしたごみの量やポイ捨て問題にもっと関心を持ってもらおうと2005年5月から新たなキャンペーンが始まりました。それが目立つゴミ箱を設置することでした。

 このキャンペーンでは、人々が環境保全に関心を持ち意欲的に取り組んでもらうため、おふざけや楽しみも必要だと考えています。そのため以前はなるべく目立たないようにと灰色だったゴミ箱を真っ赤に塗装し直し、吹き出し付きのしゃべるゴミ箱を誕生させたのです。この吹き出しの言葉はゴミ箱によって違い、全部で50種類以上あります。書いてある言葉は何かの言葉に引っ掛けて面白おかしくしたジョークが殆どです。

 たとえば”Herzlich müllkommen!”はドイツ語で「ようこそ」の意味であるherzlich willkommenに引っ掛けてmüll(ごみ)kommenにしたものです。単語としての意味は通じませんが、ごみを歓迎するという意味を含めています。さらに“Ihre Papiere,bitte!“は直訳すると“あなたの紙をください”ですが、Papierには書類や身分証明書の意味もあり、警察官が運転免許証の提示を求めるときは“Ihre Papiere,bitte!“と言うそうです。そのPapier とごみの紙くずの意味を掛けているのです。他にもまだまだ面白い吹き出しあるのですが、ドイツ語のジョークをうまく訳すことができず紹介できないのが残念です。一年間生活する中でゴミ箱に書かれているジョークが理解できるようになるといいなと思います。

 こうしたキャンペーンを通して“ごみはゴミ箱へ”という意識を強めているドイツですが、タバコの吸殻に関してはまだまだ問題があるようです。ドイツでは歩きタバコをしている人が多く、道にポイ捨てする人をよく見かけます。たばこの吸殻についても対策が練られていて、赤いゴミ箱の中には灰皿付きのものも設置されています。今後“たばこの吸殻は灰皿へ”という意識がさらに高まっていくといいなと思います。

 街の景観を大事にしているドイツで真っ赤なゴミ箱という大胆な試みが行われていることには大変驚かされました。また積極的に楽しんで環境保全に努めてもらおうとしているため、ごみ問題をうったえる広告も明るいイメージのものが多いと感じました。ハンブルクに来たときは赤いゴミ箱にも目を向けてみてください。

2008年8月24日

赤いゴミ箱

müllkommen

灰皿付きゴミ箱

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