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芸科生の活動

芸科生の留学記──ドイツ編2008

第13回 「留学生の悩み」 芸術学科芸術メディア系列3年 YOさん

 こんにちは。ドイツに留学して早いもので4カ月が経ちました。この間、友達もでき楽しい出来事がたくさんありましたが、一方でつらい出来事も経験しました。他の留学生もこれまでに悩んだり、落ち込んだりした時期があるそうです。そこで今回は、留学生はどんなことに苦労しているのか、お伝えします。

 まず、留学生にとって一番の問題は語学力です。ハンブルク大学には、留学生向けのドイツ語の授業があります。しかし、それはかなりレベルが高く、すでにドイツ語を充分使いこなせる学生のための授業なのです。ヨーロッパの留学生は、母国語とドイツ語が近いため流暢に話すことができ、単語量も豊富です。それに比べ、アジアの留学生は話すことや文章を声に出して読むことが苦手です。そのため、授業中に手を挙げて発言しているのはほとんどがヨーロッパの留学生で、アジアの留学生は静かに話を聞いている姿が目立ちます。わからなければ授業中に質問すればいいのですが、あまりにもわからないことが多すぎて、質問できないのです。

 一番困るのは、今日の宿題は何なのか? 次に何をするのか? 一回で聞き取れないことです。質問しても理解するのに時間がかかります。私は一度、授業中にみんながいきなり教室から移動し始め、びっくりしたことがありました。先生は、どこへ行くのかその前に説明していたらしいのですが、私は聞き取ることができなかったのです。

 また、文化の違いで傷つくこともあります。ある留学生は、「ドイツ人がなんでもはっきり言うことに傷ついた。」と言います。日本人は、何かをしたくないときや間違いを指摘するとき、相手を傷つけないように曖昧な表現を使います。たとえば、〜したくないかも、〜じゃないほうがいいかな、などです。しかしドイツ人は嫌なら嫌、間違っていれば間違ってる、とはっきり言います。慣れてしまえば平気なのですが、慣れるまでが問題です。

 さらに、ドイツではとにかく積極性が問われます。友達を作るときに積極的に会話に参加するのはもちろん、書類の手続きなどもすべて自分で行わなければいけません。日本では学校が手続きをしてくれたり、事前にお知らせが来たりしますが、待っているだけでは誰も何もしてくれません。授業でも必要なプリントや情報は自分で用意します。常に自分で積極的に行動しなければいけないので、長くドイツにいる人でも時々疲れるそうです。

 寮に住んでいる留学生は、共同生活での悩みにも直面します。私の寮では、キッチン、バスルーム、トイレは共同です。そのため汚しても掃除をしない、他の人の食べ物を勝手に食べる、などは問題になります。その上、寮に住んでいるのはほとんどが留学生なので、清潔や食べ物のシェアの考え方も国によって違います。ある留学生は、同じフロアに住んでいる人と掃除について話し合いましたが、国が違い日本の常識も通用しないので、分かり合えなかったそうです。

 留学してから、日本なら簡単にできていたことがドイツではできない、ということを多く経験しています。そこで悔しい思いもしますが、いつもできなくなって初めてその意味や大切さがわかり、サポートしてくれる周りの人に感謝するようになりました。さらにこの留学は、日本の考え方を見つめ直すきっかけも与えてくれています。私はドイツで新しい考え方に触れて、これまで当たり前と考えていたことに疑問を持つようになりました。その考え方がなぜ当たり前なのか? それは本当に正しい考えなのか? 日本にいたときは、当たり前すぎて考えられなかったことです。こうした経験を大切にして、残り留学生活も頑張りたいと思います。

2008年12月12日

辞書と格闘 ドイツ人なら2時間程で読める本でも、留学生には数日かかる。

寮のキッチン 4人で一つのキッチンを使う。掃除のルールを決めておくことが必要。

Tandemパートナー募集の貼り紙 タンデムとは母国語の違う人とパートナーを組み、お互いの言語を教えあうこと。日本学科では留学生が日本語を教え、ドイツの学生がドイツ語を教える。言語の勉強だけでなく、文化や考え方を知ることもできるとても良いシステム。

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