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芸科生の活動

芸科生の留学記──ドイツ編2008

最終回 「ドイツにはコンビニがない!?」 芸術学科芸術メディア系列3年 YOさん

 こんにちは。最終回の今回はドイツのコンビニエンスストアについて考えてみたいと思います。

 ドイツには日本のようなコンビニエンスストアがありません。24時間営業の店は珍しく、駅や観光地周辺を除いて日曜日は殆どの店がお休みです。というのも、ドイツには「閉店法」という法律があり、小売店の営業時間が決められているからです。この法律が施行された背景には、日曜日はキリスト教の安息日であることや労働者を保護することなどが挙げられます。1957年に施行された「閉店法」では、基本的に日曜日の営業は許可されず、平日7時から18時半、土曜日は7時から14時までの営業が認められていました。これまでに閉店法は何度か改正され、徐々にその規制が緩和されてきています。ハンブルクでは月曜から土曜日は24時間営業が可能、日曜・祝日は年に4回まで営業可能と定められています(2007年)。

 中には特例もあり、ガソリンスタンドは曜日に関係なく24時間営業することができます。よってガソリンスタンド内にある店は、日本で言うコンビニの役目を果たしているのです。ドイツ人にとってガソリンスタンドの店はさぞかし便利だろうと思いましたが、2ヶ月に一回いく程度、または殆ど行かないと答えた学生もおり、日本のコンビニのイメージとは異なる事がわかりました。

 頻繁に利用しない理由は商品の値段が高いからです。日本のコンビニ同様、スーパーマーケットと比べると値段は高めです。また、大体の人が日曜日にお店が閉まることはわかっているので、土曜日までに買い物を済ませておくことも理由の一つです。つまり、日曜日は買い物しないという生活スタイルが確立されているのです。

 私は日本にいたとき、大体約週5日コンビニを利用していました。買っていたのはおにぎりやパンなど食料品が殆どです。学校がある日に、大学近くのコンビニで昼食を買っていました。昼食を買う目的以外でも、コンビニの新商品が食べたい、家に帰って料理するのが面倒くさい、銀行を探すよりコンビニでお金を下ろした方が早いなどの理由で立ち寄ることもありました。

 日本で頻繁にコンビニを利用していた私ですが、ドイツに来てからはコンビニが恋しくなったことはありません。コンビニの肉まんやおでんが恋しくなることはあります。しかし、コンビニがないのはドイツで当たり前なので、コンビニがあったらいいという考えすら浮かばないのです。なぜ日本であれほどコンビニが必要だと感じていたのか、とても不思議です。

 考えてみると、何かが面倒くさい、簡単に済ませたいと思ったときにコンビニを利用していたことに気付きました。「コンビニの商品は少し高いけれど、これからスーパーに行くのは疲れる」そんな気持ちから、だんだんとコンビニに頼る生活になっていきました。コンビニで昼食を買うより、自分でお弁当を持参した方が経済的です。しかし、面倒という気持ちには勝てませんでした。

 ドイツでは面倒くさいと考える以前に、店の営業時間までに買い物行かなければ食料がなくなってしまいます。忙しくてどうしても買い物に行く時間がないなら、普段からそういった場合に備えてたくさん買いこんでおけばいいのです。店の営業時間が短ければ、それにあわせた生活スタイルになり、コンビニがなければコンビニに行きたい欲求もなくなるのです。

 2年前に日本に留学した学生が興味深いことを言っていました。「日本でコンビニの便利さを知ってから、ドイツの生活が時々不便に感じる。」もともとコンビニがなくても充分生活できていたのに、一度便利さを実感すると以前の生活が不便に感じることがあります。大学のメディア論の授業でも学んだように、便利さだけに注目するのではなく、それ以前の生活を考えてみることも大切だと感じました。私たちの生活に合わせて新しく便利なものができるのではなく、新しいものによって生活スタイルが変化することも忘れてはいけないなと思います。「楽なことイコール生活の質を向上させる」と考えがちですが、必ずしもそうではないことを改めて学びました。

 以上でドイツ留学記を終わります。半年間ありがとうございました。

2009年1月15日

ドイツのガソリンスタンド ガソリンスタンド内のお店では食料品を買うことができる。

ドラッグストア 中央駅のドラッグストアは日曜日も空いている。営業時間も長い。

雪景色 ハンブルクはまだまだ寒いですが、残り半年も引き続き頑張ります。ありがとうございました。

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